自主研に集まる意味

なぜ、自主研が必要なのか、と問われることがある。

各自治体において、職員研修は行われているし、自分一人でも勉強できるのだから、わざわざ集まる意味はないのではないか、と。

 

確かに単に知識をインプットしたいだけであれば、その通りかもしれない。

 

しかし、単に知識をインプットする研修と、自主研の活動は根本的に異なる。

自主研とは、その名の通り「自主的な研究」を目的とした活動である。探求のテーマは、担当する事務に関する法令など直接的に仕事に役立つものもあれば、「自分を理解する」「キャリアを考える」「人とのつながりを作る」といったものまで幅広い。

 

共通することは、自主研の活動としてやっていくには、「他者」が必要ということだ。

自主研は一人ではできない。「他者に対して説明する」というアウトプットを通じて、法令への理解が深まったり、他己紹介という形で、他者の目を通して自分を語ってもらうことで、思わぬ自分に出会ったりする。新たな出会いがきっかけで思いもよらない企画が実現したり、誰かの情熱に心動かされ、感化されたりする。自主研という「場」に集まることで、思いもよらない他者に出会い、自分の殻がまた一つ破られる。

 

自分の知らない自分に出会うには、自分でない誰かが必要なのだ。

 

(文責:庶務)